シニアを辞めたいと言われたらどうする?親が取るべき行動も解説
シニアは、中学野球の中でもレベルの高いリーグとして知られています。練習日数こそ中学校の野球部と比べて少ないものの、求められる技術が高く「シニアを辞めたい」と考える子ども決して少なくありません。
また、思春期と重なることから、野球の部分以外でシニアを辞めたいと思う子どもも多くいます。
この記事では、子どもがシニアを辞めたくなる理由、「辞めたい」と言われた際に取るべき行動を解説します。子どもにシニアを続けさせるのか否かに迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
子どもが「シニアを辞めたい」と思う理由5つ
子どもがシニアを辞めたい理由は下記の5つが考えられます。
- 練習がキツい
- 仲間とのトラブル
- 上下関係、指導者がキツい
- 勉強に集中したい
- 他にやりたいことができた
シニア経験者の多くは「辞めたい」と考えたことがある場合がほとんどです。問題を解決できた子どもはいいですが、うまく解決できないと「辞めたい」という決断をしてしまいます。
親としては「途中で辞めないでやり遂げる力を付けて欲しい」という気持ちがあるかもしれません。しかし、子どもにシニアを辞めたくなった理由を聞いて、適切に対処しましょう。
シニアを辞めたい理由①練習がキツい
シニアを辞めたくなる理由として、練習がキツいことが挙げられます。
身体作りに力を入れるチームが多く、走り込み・食トレなど、今までは行ってこなかったトレーニング面で挫折する子どもが少なくありません。特に強豪チームの場合は、練習メニューがハードになっています。
また、他の子どもに比べて体力面・技術面の成長が遅いと、練習のキツさと相まって野球に対するモチベーションを落とす子どももいます。
シニアを辞めたい理由②仲間とのトラブル
どんなに野球が好きでも、仲間と上手くいかなければ「辞めたい」という気持ちになります。仲間はずれにされていないか・居心地が悪そうにしていないかなど、指導者に聞いてみるとよいでしょう。
仲のいい友達がいないだけでなく、いじめにあっている場合は深刻です。指導者や父兄が気付いていない場合があるため、子どもの様子に注意が必要です。
シニアを辞めたい理由③上下関係、指導者がキツい
中学生になると、上下関係が厳しくなります。先輩の権限が大きく、少年野球のときに和気あいあいとした雰囲気でプレーをしてきた子どもは、上下関係の難しさに悩まされる傾向です。
1年生が片付けをする決まりがある、先輩の言うことは絶対という雰囲気があれば、つらいと感じる子どもはいるでしょう。
また、試合の結果によって罰を与えたり、普段の練習時でも怒鳴ったりして、威圧的な態度の指導者もいます。
先輩が怖かったり指導者と合わなかったりしたときは、いくら野球が好きでも、練習に行きたくなくなります。
シニアを辞めたい理由④勉強に集中したい
中学生になると、勉強が難しくなり成績が下がる子どもがいます。周りの子どもと成績で差が出てくる年頃です。
練習でくたくたになって帰ってくるため、家に帰ったらすぐに寝てしまって勉強する時間がないと感じる子どももいるでしょう。
また、子どもがすでに行きたい高校を決めていて、合格するために成績を上げたいという理由があるのかもしれません。
野球を辞めたら本当に勉強ができるのか、野球を辞めて後悔しないのか話し合ってみましょう。
シニアを辞めたい理由⑤他にやりたいことができた
中学生になると興味の範囲が広くなるため、野球以外にやりたいことが出てきてもおかしくありません。
子どもの一時的な興味で、野球以外のことに気持ちが向いているのかもしれませんが、すでに「〇〇がしたい!」と決心をしていることがあります。
シニアに対する不満があるから、他のことがしたいと言っているのかもしれませんので、子どもと話をするときには、本当の気持ちを聞き出すことが必要です。
「シニアを辞めたい」と言われた際にとるべき行動2つ
「シニアを辞めたい」と子どもから言われたとき、親としては焦る気持ちもあるでしょう。しかし、子どもなりのSOSである可能性もあるため、決して怒ってはいけません。
思春期に入り、悩みを親に言わなくなる子どももいます。少し冷静になって野球を続けるのか辞めるのか、どちらに決まっても後悔しない選択ができるようにしましょう。
ここでは、親として取るべき行動を2つ紹介しています。
子どもの話を聞く
「シニアを辞めたい」と言われたときは、まず、子どもの話を聞いてあげることが大切です。子どもに正直に話してもらえるように、時間をかけて話し合うことが肝心です。
一時的に気分が落ち込んでいて練習に行けないだけかもしれません。そんなときは、いったん練習を休ませてもよいでしょう。
子どもがシニアを辞めたいと言っている間、野球から距離をおいてみるのもよいでしょう。休んでいる間に、また野球をしたいと思う可能性があります。
しかし、仲間にいじめられていたり先輩とうまくいっていない場合は、指導者に間に入ってもらって話し合う場を作りましょう。
指導者と話をする
子どもとの話でシニアを辞めたい意図が汲み取れない場合は、指導者に話を聞くことも有効です。
練習の様子や仲間との友好関係を聞くと、子どもが「シニアを辞めたい」と言う本当の意味を知ることができる可能性があります。
指導者に相談した際は、練習を休む期間がある可能性をあらかじめ伝えておきましょう。
また、親にはシニアを辞めたい理由を話せなくても、指導者が相手であれば話せる場合も珍しくありません。そのため、親子間の会話で解決策が見いだせないときは、指導者にも協力してもらうことを視野に入れておきましょう。
シニアを辞めるか否か話がまとまらないときは?
シニアを辞めるかどうかの話は親と子どもで、まとまらないケースが少なくありません。いつまでも話が平行線のまま進むと、家庭の雰囲気が悪くなる一方です。
話がまとまらないときは、もう一度子どもが今後どうしたいのかを、親身になって話を聞く必要があります。
中学生になると、ある程度の判断は自分でできるため、人生の選択をするという勉強の意味合いを込めて子どもに判断を委ねることが大切です。
シニアで野球をすることが全てではないので、親の主観で無理強いするのは控えてください。子どもが楽しく充実した生活を送ることができるように、親身になってサポートしましょう。
まとめ:最後は子どもの意志を尊重しよう
子どもは、中学生になったことで先輩や仲間との新しい人間関係が始まり、その上野球の練習がキツくなるので、辞めたくなる可能性が高まります。
子どもから「シニアを辞めたい」と言われたときには、頭ごなしに反対するのではなく子どもの話に耳を傾けてください。
子どもが野球の練習を休む可能性を指導者に伝えた上で、協力してもらうとよいでしょう。子どもがなぜ辞めたいと思っているのか、真意を確かめられるかもしれません。
話がまとまらないときは、子どもがしたいことにフォーカスしてシニアを続けたいかどうかを決めることが大切です。